まるっと落ちた

「恋」とは呼べないけど、「あなた」に

顔ファンから自分の好きを学んだ話

自覚は特になかった
周りに同じ考えの人が多いこともあり、そもそも意識する機会がなかった
今考えると、単に私の世界が狭かっただけなのだろうと思う
だがとにかく、彼女は今まで出会った人とは違った

同じシェアハウスに住む彼女は、私がJUMP好きという前提のもとジャニーズ話で盛り上がれる数少ない、というか唯一の存在だ
JUMPだったら裕翔くんが良いよねと笑う彼女は、顔の好みも私と似ており

WESTだったら圧倒的に中間くん
キスマイだったら千賀くん
Sexy Zoneだったら佐藤くん

あたりは完全に一致している
セーブしていたものが外れたことによる解放感もあるのか、彼女と気兼ねなくジャニーズ話に花を咲かせる時間はすごく楽しくてあっという間だ

違和感を感じたのは、彼女にアイドル誌を見せた時のこと
久しくドル誌を見ていないとのことだったので、ならばと最新のポポロとMYOJOを持ってきて見せた
「うわー!懐かしい!元気出た!」
そう笑顔で返してくれたのだが、読み進める際の彼女のリアクションに少し思うところがあった
端的に、一言で表せないようなモヤモヤ感だ

山下くんのファンを辞めて以降の彼女は、言わばお茶の間DD
特定のグループのFCに入っている訳ではないが、上に挙げたように各グループにいわゆるお気に入りのメンバーがいる
また、昔から少クラを見ているため、かつて活躍したグループから今のジュニアまである程度把握している
違和感の原因に辿り着いたのは、その少クラをリビングで一緒に見ていた時だった

お気に入りのメンバーにはかっこ良いー!とはしゃぐ一方、好みでない顔に対しては辛辣で、かっこ良くないのにかっこつけているわなどと笑う
顔以外のスキル面、例えばダンス・歌唱力・トークの上手さについては一切触れない
そして彼らが歩いてきた歴史を知らないし、知ろうとする様子もない
そう言えば山下くんに興味がなくなったのも、顔立ちが好みでなくなったからだと言っていたような…


ん?これはもしやいわゆる顔ファンというタイプか?

 

顔ファン

主にバンドやアーティストについて、曲ではなく容姿が好きという理由でファンとなっている人のこと。音楽活動そのものにはあまり興味を持たず、外見が格好いいからファンだという人々
ーWeblio 日本語表現辞書より

 

バンドはともかく、アイドルであるジャニーズを好きになるきっかけが顔、というのは大半の人に当てはまると思う
私自身TVに出ていた裕翔くんの顔面に、なにかを射抜かれ奪われたのが最初だった
世の中にはいろんな形の好きがあって、いろんなスタンスの応援の仕方がある
だから彼女に対してどうこう言うつもりはないし*1、面白くて可愛らしい一面もある彼女とは、これからもジャニーズ仲間として良好な関係を築くだろう

ただ今回学んだことは、私はアイドルが紡ぐ物語が好きだということ
そしてもう冗談でも、アイドルを指さして笑うことはできないということだ

ファン歴が短い私が知っていることなど、彼らが築いてきた歴史を考えれば米粒の先っちょくらいのもの
だが、少なくとも私は知っている
今少クラで笑顔を見せる彼らが歩く道は、ファンが想像する以上に険しく、誰しもが望む形でゴールに辿り着けるとは限らないコースということを
そしてそのゴールは、世間からすれば単なるスタートに他ならないということを
そんな道を進みながらも、私たちに元気をもたらしてくれる彼らを、顔の好みを理由に笑うことはできない
入り口は確かに顔だったけれど、好きの理由はもうそれだけではないのだ

楽曲・絵・小説など、彼ら自身がつくったものを売り出すことはゼロではないものの、基本的には「自分自身」が売り物であるアイドル

春を殺して 夢はひかっている
ーミッドナイト清純異性交遊/大森靖子

これは大森靖子が道重さゆみさんのことを謳った曲の一説だが、普通の青春を犠牲にして夢を追いかけることはアイドル全体に当てはまる
私は、彼らが*2自らの春を犠牲にしてでも掴もうとしている、その夢を応援したい
物語を紡ぐその姿の目撃者でありたい
それが、今回感じた彼女との決定的な考え方の違いだ

アイドル側からしたら、え、そんな見方で見ないでほしい、と思うかもしれないし*3、自分が感じたより重ための文体になってしまったけれど、要は思わぬところで自分の好きを省みたという話でした。笑

実家を出てから毎日の献立を考えるのがむずか楽しすぎて、以前ほどブログを書けていませんが、JUMP熱は変わりません!笑
4月からの裕翔くんの演技仕事が楽しみだ~!

*1:ちょっと勿体ないなとは思うけど

*2:当人がどこまでそう思っているかは確かめようがないが

*3:実際伊野尾くんは10000字インタビューで、苦労話よりも楽しい話や面白い話をしたいと話している