まるっと落ちた

「恋」とは呼べないけど、「あなた」に

音楽文にJUMPへの思いの丈を投稿した話

 

「音楽文.com」をご存知だろうか

ongakubun.com



音楽文.comは、rockin’onなどの音楽雑誌を刊行している会社、ロッキング・オン・グループが今年立ち上げた投稿サイトである。
ロッキンと親しまれるロック・イン・ジャパン・フェスティバルを企画制作しているのもこの会社だ。
一般ユーザーが書いた音楽への熱い思いをロッキング・オンの編集者が目を通し、平日毎日1本以上の記事をアップ。月刊賞が設けられており、受賞作には賞金も与えられる。
運営している会社の色から、back numberや[Alexandros ]など、いわゆるロキノン系に括られるようなバンドのことを書いた投稿がほとんどだが、サイトという形になる前の単発企画だったときにはSMAPへの思いを綴った作品が大賞をとっている。
つまり、ロキノン系じゃなかろうが洋楽だろうがアイドルだろうが、音楽に心揺さぶられていればOKなのである。

ここにHey! Say! JUMPのことを書く人間は圧倒的少数派だろう。
せっかくの10周年!ならば書いてみるべし
と思って、仕事の合間を縫いに縫って24日に間に合うよう投稿した。

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投稿したのだが、今日の時点で私の文章は掲載されていない
正直タイミングもあるだろう
記念日当日である24日は日曜日(音楽文の更新は平日のみ)だし、plentyの解散や安室奈美恵の引退で話題が一気にそちらに移った
まあ一番の敗因は私の文章力の低さだけどな!!!!!!!言うまでもないがな!!
悔しいからJUMPに限らずまたチャレンジしようと思う
という訳で、投稿した文を以下にて供養したい

 

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歌なんてプロの歌手に比べれば。
ダンスなんてプロのダンサーに比べれば。
笑いなんてプロの芸人に比べれば。
しかし当時の私は分かっていなかった。
彼らは「プロ」のアイドルだということを。

 

中学で椎名林檎とポルノグラフィティに出会い、高校でELLEGARDEN とRADWIMPSに出会った。
大学ではバンドサークルの仲間とフェスに繰り出しては肌を焼き、目の下に隈をつくって笑った。
UNISON SQUARE GARDEN、フジファブリックに藍坊主、サンボマスター、女王蜂、ペトロールズ…様々な色のバンドに彩られた学生時代。
若手バンドのライヴ会場にスーツで現れるおじさま達に憧れ、社会人になってもライヴに行くぞ!と決意して以降、その思いは今でも変わらない。
そんなどこにでもいるような邦楽バンド好きが、ささいなきっかけで9人の天使に恋をした。

テレビで見かけた、スラリとした長身に精悍ながらも無邪気さを漂わせた顔の彼。
中島裕翔。
若手俳優かと思ったらジャニーズかーいと思うまではあっという間だったが、その一瞬で、確実になにかを射抜かれ奪われた。
まずは検索。それからテレビ。ラジオ、雑誌、ファンブログ…様々な媒体を通して彼を知るうちに、いつの間にかグループ全体の魅力に転がり落ちていった。
しかしCDに手を出すのが幾分遅かったのは、冒頭に挙げたようなアイドルへの偏見があったからに他ならない。

もうとっくに片足以上つっこんでいる自覚はあるのに未だ「~なんて」と思っている彼らへの気持ちを正直に認めることができなかったのだ。
だがその気持ちを変えたのは、奇しくも彼らの音楽だった。

 

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考えたってしょうがない(しょうがない)
大した理由(わけ)なんかいない(そうじゃんね?)
会ぅいTime 会ぅいTime たったそれだけなのです

(我 I Need You)

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ジェットコースターのように緩急のあるポップなサウンドにのせて、ひたすら恋を「Magic」「Fantasy」「イリュージョン」「奇跡」とうたうこの曲。
これらのワードから導き出せることは「好きになることは理屈ではない」ということだろうか。そして恋に落ちていくことに焦りはあれど、不安は一切描かれていないのが特徴的だ。
20代も半ばを過ぎると、感情だけで恋に走ることがなかなか出来なくなる。
だが20代半ばまで生きていると、頭で考え過ぎて後悔した経験が多くあるのもまた事実。
私はこの曲に全力で背中を押されたのだ。
蹴られたと言っても良いかもしれない。
圧倒的愛され力をもつプロのアイドルが歌う、アイドルにしか歌いえないこの曲が結果理屈にとどめをさした。

男なんて地球上に35億5000万人いると高らかに叫ばれるこの時代。
彼ら9人を好きになる確率がいかほどかはあえて計算しないが、それこそ奇跡的と言える数字が出るだろう。
なにより、ミッシェルだってブランキーだって東京事変だって解散した。
国民的グループだったSMAPでさえ例外ではなかった。
そう。解散の可能性があるのはバンドもアイドルも同じである。
だからこそ、今あるこの好きをもっと大切にしたい。素直にそう思ったのだ。

友人に彼らのことを話すと「未だに小学生くらいのイメージがある」と言われることが少なくないのだが、Hey! Say! JUMPは今年の9月24日で結成10周年を迎える。
彼らはグループ史上最年少で東京ドームデビューを果たしたが、当時は先輩グループの力を借りなければならない状態。また、2013年のドームコンサートのとき、アリーナ席を埋めたのはファンではなく風船だった。
メンバーの脱退にくわえ、CDすら出せない年もあった。

H.our Timeという曲がある。メンバーの岡本圭人が曲をつくり、メンバー全員が作詞を担当したこの曲にはこんな一節がある。

 

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正直つまずいたときもあった 10年 理想とは違って
悔しくて 見返したくて きっとこんなはずじゃないって

(H.our Time)

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彼らは弱みを隠さない。
隠喩でごまかさず、あえて平易な言葉でそれを伝えてくれる。
だからこそ

 

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きっときっと  行ける未来
もっともっと  夢の先へ
ずっとずっと  この仲間で

(H.our Time)

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このシンプルな歌詞をストレートに受け止め、信じ、9人の優しいユニゾンに耳を委ねることができる。
そんな彼らが「夢」と語っていたドームツアーが決まったのはつい先日の話。
夢の先につながる扉がついに開かれた。
実はまだコンサートに足を運んだことはない。
彼らに会えるその日までに、彼らが誇れる私になっていたい。
アイドル相手ならではの思考だが、悪くないと思う。
そんなことを考えながら、今日も私はヘッドホンをし、音楽プレーヤーをつけ、アーティストHを選び、H.our Timeを楽しむのだ。

 

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この投稿が、せめて今月に間に合って良かった…!
改めて、10周年おめでとう!そしてこれからもよろしく
あなた達にわくわくする日々はまだ終わりそうにないぜ